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ジャガージャックによろしく





「ではオペを始める。ジャガージャックだ、よろしく頼むぜ」
「「よろしくお願いします」」
「クランケは」
「身長144センチ、体重33キロ。右胸部に刃物によるケガが」
「出血は」
「今のところ止まっています。縫合のみです」
「分かった。カバーをめくれ。患部を見せろ」
「はい」
ばさり
「・・・ごはっ!!!」
「ジャガージャック先生!!鼻から血が!!」
「なんだよこれは…!!」
「先生、早く縫合を」
「んなもんできるわけねぇだろ!」
「ええっ!?」
「こんな白い肌に針なんて刺せるわけねぇだろ!」
「ですがそれではクランケが!」
「これは医者に対する挑戦だ…」
「はい??」
「『さぁお前は私の肌にメスを入れることができるのか?この身体を前にお前はどこまで非情になれるのか?』という医療の限界への挑戦だ…!」
「ええええっ!?」
「チクショウ!俺はどうしたら…!!」


手術無理。


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